コロナ禍をきっかけに、リユース業界でもECサイトを展開する企業が急増しました。
2023年には、ネット販売(BtoC)の市場規模が前年比12.0%と大幅に伸長。サービスの利便性の高さから、業界全体でECサイトの利用者が増えています。
一方、ブックオフでは公式オンラインサイトだけでなく、実店舗の売上も順調に増加中です。
2023年5月期の直営既存店売上高は前年比110.9%と、前期を大きく上回りました。翌2024年5月期も、売上客数が前年同期比103.8%、売上高が前年同期比106.5%と成長。
オンラインサービス・公式アプリとの連携、継続的な出店、エンタメ性に特化した店舗パッケージの開発といった顧客戦略がうまく機能したことで、来店機会・頻度の向上に成功した結果です。
本記事では、そんなブックオフ店舗の売れ筋商材&成長カテゴリーを紹介します。売れ筋・成長の背景もあわせて解説するため、ブックオフの現状について知りたいという就活生の方はぜひ最後までチェックしてみてください。
書籍
ブックオフの強みといえば、ほかのリユース企業にはない「古本」の買取・販売。「本を売るならブックオフ」の圧倒的な知名度に支えられ、2025年の現在も書籍は店舗売上高のうち22.4%と最も高いシェアを占めている人気商材です。
2025年5月期の商材別の既存店売上高では、前年同期比102.0%と売上を伸ばしました。構成比の高い商材の堅調な推移は、安定した売上総利益の確保につながります。
国内ブックオフ事業の中期方針でも、本の中核商材としての位置づけは不変です。
一次流通の市場が厳しい状況のなかでも、定価上昇に合わせた買取・販売価格の調整により新品を上回る単価の上昇を実現。
また販売動向のデータベース分析、店頭・ECサイトでの高価買取告知、新作・話題作の買取見本としての売場展開、デジタルシフトによる利便性向上といった施策により、商品棚の充実をはかってきました。
結果、販売価格1,000円以上の中〜高単価な書籍の回転率が高まったことで、売上・獲得粗利額の維持につながっています。
トレーディングカード・ホビー
近年、ブックオフで急成長している商材が「トレカ・ホビー」。
2025年5月期 第3四半期では、前年比116.7%と全商材中最大の成長率をキープしました。構成比も22.1%を占めており書籍・ソフトメディアに迫る勢いとなっています。
もともとトレカ・ホビーは、コロナ禍による巣ごもり需要などをきっかけに、ここ数年リユース業界全体でニーズが高まっている商材です。
ブックオフではこの動向に早くから目をつけ、売場拡大や対戦スペースの設置などエンタメ性を強化した既存店舗のリニューアルや、新規店舗の出店、全国でのイベント開催を推進。
また、遊べるアイテムを取り揃えた「あそビバ」や、グループ初のトレカ専門店「Japan TCG Center」など、BOOKOFF以外の店舗パッケージ開発も進めてきました。
この取り組みが功を奏したことで、トレカ・ホビーの市場規模が大きく飛躍した2023年の商材別成長率は、リユース業界全体(前年比20.2%増)の2倍以上となる、前年比44.8%増を達成。お客様の需要を取り逃がすことなく、グループ全体の売上増加に成功しています。
アパレル・貴金属・時計・ブランドバッグ
「アパレル」と「貴金属・時計・ブランドバッグ」も、いま売れ筋の商品ジャンルです。
2025年5月期 第3四半期の既存店売上高はどちらも前年同期比108%台をマーク。トレカ・ホビーに次ぐ順調な成長となっています。
背景のひとつには、物価高上昇やSDGsの普及による消費者ニーズの変化が挙げられるでしょう。
現在は若者を中心に、安くて環境にも優しい「サステナブルファッション」の注目度が高まっています。ブランド品も価格が下がりにくいジャンルとして。リユース品を購入する消費者が増加中。
また、ブックオフでは中期方針のひとつに「地域に合わせた商材拡張」を掲げており、個々の店舗ごとにアパレル・ブランド品・トレカ・ホビーといった商材ラインナップの最適化に取り組んできました。
アパレル商材では中〜高価格帯の取り扱い強化や、販売促進、陳列方法の見直しなどを推進。ブランドバッグ・貴金属では、人財育成とAI機器による複眼査定によりサービスレベルの向上をはかっています。
加えて、富裕層・アッパーマス層向けのプレミアムサービス事業にも注力。プレミアムラインに特化したECサイト「Rehallo」や積極的な店舗網の拡大が、高単価なアパレル商材・貴金属・時計・ブランドバッグの仕入・売上につながりました。
以上、ブックオフ店舗の売れ筋商材・成長カテゴリーを紹介しました。
トレンドやお客様ニーズに合わせた柔軟な戦略により、さらなる成長をめざすブックオフ。「将来性の高い企業で働きたい」「チャレンジ精神に溢れた仲間と成長したい」とお考えの方は、ぜひブックオフの採用サイトをチェックしてみてください。