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ブックオフグループホールディングス株式会社 代表取締役 堀内 康隆
コロナ禍を経て、日本人の消費やサービスに対する考え方が変わり、リユースのニーズは確実に増えていると実感しています。テレワークなどで家にいる時間が長くなり、コンテンツを楽しんだりお片づけをしたりする人が増えました。 ウクライナなど世界的な情勢の変化や円安トレンド、地球環境への関心の高まりも、生活を大事にしようとする人の増加につながっているのでしょう。元々リユースは知っていたけど、サービスを利用したことがなかった人が動き始めました。生活を豊かにしたいという意識が強まり、リユース市場は年間3兆円規模に成長しています。参入企業が増え、サービスの多様化も進みましたね。 ブックオフに目を移すと、ここ数年は大型店より地域に根ざした小さな店舗に活気がありました。そこで、もっと地域のお客様に足を運んでもらうために、フィギュアやトレーディングカードなどのホビー商材の取り扱いを積極的に広げました。従業員の発案で、トレーディングカードの対戦スペースも導入しています。 各店舗で現場のスタッフが”お店磨き”を頑張った結果、地域のお客様が「うちの地元のブックオフっておもしろいよね」といってくださるようになりました。お客様の判断基準はお店の規模や充実度だけではないと気づけたのは、よかったですね。機会があれば、ぜひ地元のブックオフに立ち寄ってみてください。「本以外にもこんなにいろいろあるのか」と、驚いてもらえるはずです。 大型店では、地域ごとの取り組みを全体で共有しながら、さらにエンターテインメント性の高い店舗づくりに挑戦しています。めざすのは、リユース商材の売買を超えた「遊びにいくブックオフ」です。
ブックオフグループは30周年を過ぎて、新たな成長期に入っています。これからのブックオフグループは、「国内ブックオフ事業」「プレミアムサービス事業」「海外事業」の3つが主要事業です。 ここ数年で、リユース業界では競合相手も増えました。プレミアムサービス事業によって、他社がまだカバーできていない富裕層にアプローチできるのは、大きな強みになるでしょう。マレーシアとアメリカで展開している海外進出も、成長し続けられる土台を築き上げています。 3本柱となる事業を成長させるために、人財育成の在り方も変わっています。これまでは、本やアパレル、スポーツ、ホビーといった商材ごとに振り分けた「縦」の育成がメインでしたが、今後はもっと視野を広げた「横」の成長を重視したい。 新たなターゲットへの理解、店舗とネットを融合したサービス、外国のお客様との関わりなど、多様な視点でリユースを取り巻く環境への理解を深め、チームワークの質を高められるようにしていきます。
世の中にサスティナビリティやSDGsが広まったこともあり、多くの人が「リユースはいいこと」という認識を持っています。でも、「リユースって楽しいよね」という声は、まだまだ少ないと感じています。 そんななかで、ブックオフが率先して、リユースにポジティブなイメージを持ってもらえるような仕掛けを増やしていきたい。これまでも、地域の商店街を巻き込んだリユースフェスや、アップサイクルファッションショー、トレカのイベントなどを展開し、多くの人にリユースを身近に感じてもらうきっかけを作ってきました。 今後は、富裕層や外国の方々など、今までリユースに触れてこなかった人たちに楽しさを感じてもらうのが私たちの役目のひとつだと考えています。 リユースが多くの人の日常になれば、廃棄物や素材原料の使用量を削減したり、天然資源の消費を抑制したりすることができます。広い目で見れば、世界中のすべての人々に楽しく豊かな生活を提供するのが、私たちの仕事です。自分たちの存在は、世界を変えるぐらい大切なのだという誇りを持ち、日々リユースと向き合っています。
ブックオフのいちばんの魅力は、「こういうことがしたい!」という一人ひとりの夢を、社員全員で実現をサポートするところです。個々のアイデアと行動力が、グループ全体の活力となっています。 実はリユースフェスやファッションショーも、社員のアイデアがきっかけでした。夢を叶えるために一生懸命にがんばる人がいれば、ブックオフの社員は全国から応援に駆けつけます。情熱を持って発信する人を応援したいという風土が根付いていると感じます。 一方で、チャレンジするためには、基礎力をつけることも大切です。店舗運営の理解に始まり、学ぶことが多いですが、フォロー体制をしっかり整えているので安心してください。社員のがんばりが必ず報われる会社でありたいと思っています。 私たちは、失敗を恐れず、常に前に進み続けます。5年後、10年後には、今以上に可能性にあふれた世界を提供できるでしょう。自分の好きなことや将来の夢を大切にして、ブックオフグループの門を叩いてください。
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