就職活動の中でリユース業界に興味を持ったものの、「専門用語が多くて難しそう」と感じる人もいるのではないでしょうか。
リユース業界には専門用語が多くありますが、一つひとつの意味を知ると、私たちの暮らしに身近な考え方ばかりです。
今回は、リユース業界でよく使われる専門用語を、就活中のみなさんに向けて分かりやすく解説します。業界理解を深める第一歩として、ぜひ参考にしてください。
基本の「3R」 - リデュース・リユース・リサイクル
リユース業界の考え方の土台となるのが、「3R」です。これは、環境問題への取り組みを促すための3つの行動指針の頭文字を取ったものです。
| 概要 | 具体例 | |
| リデュース(Reduce) | 「減らす」: 製品を作るための資源消費を抑え、ごみの発生そのものを減らすという考え方 | ・マイバッグを持参する・詰め替え可能な商品を選ぶ・レストランで食べきれる量を注文する |
| リユース(Reuse) | 「繰り返し使う」:一度使ったものを捨てず、形を変えずにそのまま、または修理して再び使うこと。 | ・服やおもちゃを譲り合う・リユースショップやフリーマーケットを利用する |
| リサイクル(Recycle) | 「再生利用」:使用済みの製品やごみを原料に戻し、新しい製品の材料として再利用すること。 | ・牛乳パックを溶かしてトイレットペーパーにする・生ごみをコンポストで堆肥にする |
3Rにリペア・リフューズを加えた「5R」
近年では、「できるだけごみを出さない」ことをめざし、3Rにリフューズとリペアを加えた「5R」の考え方も広まっています。
| 概要 | 具体例 | |
| リフューズ(Refuse) | 「断る」:将来的にごみになる可能性のあるものを、受け取らずに断ること。 | ・割り箸やスプーンなどの使い捨て用品を断る・過剰包装を断る |
| リペア(Repair) | 「直す」:壊れたり汚れたりしたものを、修理・修繕して、再び使える状態にすること。 | ・古くなった家具をリメイクして使う・壊れた家電を修理して使う |
RRRDR:できる限り長く使うための資源循環の考え方
RRRDRは、リサイクル中心だった資源循環の考え方を見直し、製品の価値をできるだけ保ったまま長く使い続けることを重視する枠組みです。3Rにおける「リユース」を、より細かく分類した考え方とも言えます。
| 概要 | 具体例 | |
| リマニュファクチャリング(Remanufacturing) | 「再製造」:使用済み製品や部品を回収し、分解・洗浄・検査・交換・再組立てを行い、新品同等の性能・品質にまで再生すること。 | ・自動車のオルタネーター、スターター、トランスミッションなどのリビルト品・複合機やプリンターのメーカー純正リマニ品 |
| リファービッシュメント(Refurbishment) | 「再生・整備」:劣化部分の修理・部品交換・清掃などを行い、使用可能な状態に回復させること。 | ・中古PC・スマートフォンの再生品・医療機器や分析機器の再整備品 |
| リペア(Repair) | 「直す」:壊れたり汚れたりしたものを、修理・修繕して、再び使える状態にすること。 | ・古くなった家具をリメイクして使う・壊れた家電を修理して使う |
| ダイレクト・リユース(Direct Reuse) | 「再使用」:修理や加工をほとんど行わず、再び使用すること。 | ・リユース品として販売される中古家具・家電・シェアリングサービスでの製品利用 |
アップサイクル:価値を高めて作り変える
アップサイクルとは、廃棄されるはずだったものに新しいアイデアやデザインを加え、元の製品よりも価値の高い別の製品へと生まれ変わらせる取り組みです。
具体的には、古着からバッグやアクセサリーを作る、ランドセルを財布やペンケースに作り替えるといった事例が挙げられます。
ブックオフでは、古着を使用したアップサイクルデザインコンテスト「Reclothes Cup」や、「杜の都リユースフェス」でアップサイクルファッションショーなどを開催し、創造的なリユースの可能性を発信しています。
循環型社会/サーキュラーエコノミー
リユース業界が目指す大きな目標が、「循環型社会」の実現です。循環型社会とは、資源を効率的に循環させ、廃棄物の発生を最小限に抑える社会の仕組みを指します。
循環型社会の実現で欠かせない考え方が、サーキュラーエコノミー(循環経済)です。サーキュラーエコノミーは、製品を設計する段階から「捨てない」ことを前提とし、資源循環と価値創出を両立させる経済システムを意味します。
従来の「作って、使って、捨てる」直線型経済から脱却し、廃棄物を出さない設計へ転換することで、循環型社会の形成を促進します。
ゼロエミッション
ゼロエミッションとは、ごみをできるだけ出さず、最終的に廃棄物ゼロを目指す考え方です。モノを使って捨てるのではなく、「作る→使う→別のものへ生まれ変わる」という無駄のない循環を実現します。
具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。
- 工場で出た金属くずを、別の製品の原料に使う
- 食品工場で出た食べ残しや皮を、バイオガスにして電気を作る
- 排熱を建物の暖房やお湯に利用する
ゼロエミッションは、サーキュラーエコノミーや3R/RRRDRの考え方をさらに発展させた概念です。環境負荷の低減に加え、コスト削減や新たなビジネス創出といった経済的メリットも期待されています。
ブックオフの循環型社会への挑戦
ブックオフの中核はリユース事業であり、循環型社会の形成に直接貢献できる点が大きな特徴です。海外事業の展開により、日本で役目を終えたモノを必要とする国へ届けることで、グローバルなリユース循環も生み出しています。
また、子ども向けのリユース体験プログラムや、地域と連携したリユースフェスの開催など、楽しみながら学べる啓発活動にも積極的に取り組んでいます。
ブックオフで働くという選択が、持続可能な社会づくりに参加することにつながります。みなさんも、循環型社会の実現に挑戦してみませんか? 詳しくは、新卒採用サイトをご覧ください。












